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2019年6月定例会 一般質問内容

福岡県議会議員になり、初めての定例議会で質問をさせていただきました。

選挙後、初の議会であること、また、2018年5月に「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が施行されたことを踏まえて質問しました。

今回の内容は県議会でも始めての内容であったこと、また、友人たちが子連れで傍聴に来てくれましたが、お子さま連れが議会傍聴に来てくれたのも初ということで、職員の皆さま、議員の皆さまのご協力をいただきました。

 

質問の動画は下記よりご覧になれます。

http://www.fukuoka-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=speaker_result&speaker_id=639

 

2019.6.25

▶後藤香織

皆さま、こんにちは。民主県政クラブ県議団 早良区選出の後藤香織です。

はじめに今回質問の機会を頂きましたことに感謝申し上げます。子育て世代、女性の皆さまからの期待や女性議員を誕生させたいという多くの皆さまの思いを背負って、この場に立たせて頂きました。私にとっては初めての議会となります。不慣れな点もあるかと思いますが、先輩方にご指導頂きながら頑張ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは通告に従いまして、政治分野における男女共同参画の推進についてお伺いします。日本では国民がおよそ男女半々にもかかわらず、政策の立案および決定が行われる議会の場に女性が少なく「過少代表」となっています。すでに皆さまご存じの通り、2018年12月に発表された ジェンダー・ギャップ指数では149カ国中110位 という大変低い順位でした。特に各分野を見ると政治分野は125位と最も低く、昨年よりさらに順位を下げています。IPU(列国議会同盟)が2018年5月に発表した国会議員(衆議院)における女性議員の割合の国際比較では、日本は194カ国中160位、10.1%と前回より順位を下げ、いまだ国際平均の13.6%には及ばず、その状況は先進国で最低レベルとなっています。

また、先般4月の選挙はこの法律ができて初めての統一地方選挙ということで、全国的にも女性候補者、そして女性議員が増えるのか注目された選挙となりました。その統一地方選後の41道府県議会における女性の当選者は、朝日新聞の調査によると、過去最多の237人となり、定数(2,277)に占める割合も10.4%と初めて1割を超えたものの、前回の9.1%から1.3ポイント増にとどまり、なかなか女性の政治参画が進まないのが実情です。本県においても、6月20日の我が会派の会長 岩元一儀議員の代表質問の中で知事は、福岡県の人口構成について「全国では50代から女性が男性の数を上回っているが、本県では20代から上回っている」と答弁されました。20代以上の人口比において男性よりも女性が多い状況にもかかわらず、福岡県議会87名に占める女性議員は9名と約1割に過ぎません。また、内閣府が発表した2018年12月31日現在の「市町村女性参画状況見える化マップ」によると県内10市町村は女性ゼロ議会となっています。そもそも、社会は多様な民意で構成されています。住民の生活により身近な存在である地方議会においても、この多様な民意を反映させ、より暮らしやすい社会になることをめざし、女性や性的少数者など、年齢・性別を問わず、様々な立場の方が政治に参画することが重要で、公平に政治に参画する機会が与えられているべきです。

そういった状況を受け、2018年5月23日に「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が議員立法により、公布・施行されました。この法律は ①男女の候補者数ができる限り均等となること ②男女がその個性と能力を十分に発揮できること ③家庭生活との円滑かつ継続的な両立が可能となること この3つを基本原則としています。その中で地方公共団体は「政党等の政治活動の自由および選挙の公正を確保しつつ、必要な施策を策定し、実施するように努める」責務がある、とされています。そこで、まずは、この法律の制定された意義について知事の認識をお聞きします。

 

▶知事

 この法律は、政治分野における男女共同参画を効果的かつ積極的に推進し、男女が共同して参画する民主政治の発展に寄与することを目的として制定されたものである。国や地方公共団体における政策の立案や決定に、男女が共同して参画する機会が確保されることにより、多様な国民の意見がより的確に反映されていくという点で、この法律の制定は意義のあるものと認識している。

 

▶後藤香織

また、この法律の第五条~第八条には、地方公共団体は「実態の調査および情報収集等」「啓発活動」「環境整備」「人材の育成等」、この4つを行うよう努めるものとする、とされています。そこで、第五条「実態の調査および情報収集」について、先般4月の統一地方選挙における本県の男女の候補者の状況をお示し下さい。さらに、その状況について知事はどのように認識しておられるのかもお聞かせ下さい。

 

▶知事

今回の県議会議員及び31の市町村議会議員選挙には、826名が立候補し、そのうち男性は708名、女性は118名で、女性の割合は14.3%となっている前回4年前の選挙と比較すると、女性の候補者は24名増加し、候補者に占める女性の割合は2.9ポイント上昇している。また、女性の候補が全くいない市町村の数も、前回の5市町から、今回1町と減少している。

このように女性の候補者の数や割合は、増加しているが、政党等の政治活動の自由を確保しつつ、男女の候補者ができる限り均等となることを目指す法の趣旨を踏まえると、引き続き政治分野における男女共同参画の推進について、県民の関心と理解を深めていくことが重要であると考える。

 

▶後藤香織

次に法律の実効性の確保についてお聞きします。先ほど申し上げたように、同法では①男女の候補者数ができる限り均等となること ②男女がその個性と能力を十分に発揮できること ③家庭生活との円滑かつ継続的な両立が可能となること を謳っています。そこで本県は同法に規定された項目の中で「実態調査および情報収集等」「啓発活動」「人材育成等」について、どのように取り組んできたのか、お聞かせ下さい。また、今後、さらなる実効性の確保が必要だと考えます。これからどのように県として取り組んでいくのか、お聞きします。 

 

▶知事

実態調査・情報収集について、県では毎年、県及び市町村議会に占める女性議員の状況を調査し、県の男女共同参画白書において公表しているところである。啓発活動については、昨年5月に市町村長や市町村議会議長に対して、法施行の周知を行うとともに、男女共同参画センター「あすばる」の情報紙やホームページで、法律の趣旨や政治分野への女性の参画状況を周知しているところである。人材育成については、昨年11月に開催したあすばるフォーラムの中で、政治分野における男女共同参画について関心と理解を深めるワークショップやパネルディスカッションを実施したところである。

県としては、今後も、法の趣旨を踏まえ、実態調査や情報収集の充実、啓発活動、人材育成に努めてまいる。

 

▶後藤香織

最後に、とりわけ第七条の「環境整備」についてです。男女の候補者数ができる限り均等となるには、家庭生活との円滑かつ継続的な両立が不可欠です。しかし、子育て世代においては、立候補を決めた際に、離職することで、保育所の退園を余儀なくされたり、放課後児童クラブいわゆる学童保育の継続が困難になるのではないか、という不安要素があります。子育て世代で立候補した女性候補からも同様の声を聞いたところです。そこで、法施行後これまでに、福岡県内60市町村において、立候補にあたって離職する際の「保育所」や「放課後児童クラブ」の継続入所について、問い合わせや相談があったのか、また、あった場合にどのように対応されたのか、おたずねします。その上で、立候補にあたっての継続入所の市町村の取り扱いは、それぞれどのようになっているのかお伺いします。

 

▶知事

保育所については、法施行後からこれまで、市町村に対して、立候補に係る継続入所の相談が2件あった。いずれも、保育の必要性が認められ、継続入所となっている。保育所の入所に当たっては、国の通知に基づき、各市町村がそれぞれの利用調整基準を定め、保育の必要性の認定を行う。立候補の場合も、それぞれの家庭の状況について基準に照らし、判断されるものと考える。

放課後児童クラブについては、クラブを設置している59市町村に対して調査をしたところ、立候補に伴う継続利用の相談事例は、把握できなかった。放課後児童クラブの利用は、児童福祉法の規定により、「保護者が労働等により昼間家庭にいない児童」が対象とされ、運営等に関する基準は、実施主体である市町村が条例で定めることとされている。立候補に当たっての利用の取扱いについては、児童や保護者の状況、受入体制等の実情を踏まえ、個別に判断するとしているところが47市町あり、残りの12市町村については、就労や疾病などの利用要件に該当しないため、受入れは難しいとしている。

 

▶後藤香織

今挙げたような課題も含め、法の趣旨にのっとり、子育て世代が立候補するにあたって、行政上の仕組みの結果、障壁となるようなことがないよう、特段の配慮が必要ではないでしょうか。保育所や放課後児童クラブを利用している保護者が立候補した際、退園や利用継続ができない事態にならないよう、県として市町村にこういった状況や法律を周知することもぜひ行っていただきたいと思います。その上で、環境整備について、県としての今後の取り組みをお聞きします。

以上、ご答弁、よろしくお願いいたします。 

 

 ▶知事

この法律の附帯決議で、内閣府は、国会及び地方議会における議員の両立支援体制等の環境整備に関する調査及び情報提供を行うこととされている。また、総務省は、地方議会において女性を含めたより幅広い層が議員として参画しやすい環境整備について検討を行うこととされており、今後、地方議会において、さまざまな議論がなされるものと考える。

県としては、女性が個性や能力を発揮し、社会のあらゆる分野において男女共同参画が推進されるよう、引き続き、環境整備に取り組んでまいる。

 

▶後藤香織

(再登壇)知事に、要望をさせていただきます。

先ほどの答弁の中で、放課後児童クラブいわゆる学童保育においては12市町村が立候補にあたって離職した場合に、継続の受け入れは難しいということが初めて明らかとなりました。私自身も立候補にあたり、様々な心配や困難がありました。今後、立候補をする子育て世代の方々に同じような思いをしてほしくありません。放課後児童クラブは学校の終わったあとの放課後の短時間のことだから、と思われる方もいるかもしれません。しかし、長期休暇中は子どもたちは朝から夕方まで放課後児童クラブで過ごします。今回の様に選挙が長期休暇に重なった場合、その支援が受けられないとすれば、子どもたちはどうやって安心して生活ができるのでしょうか。私はこのことは子育て世代の立候補の大きな障壁になり、法の趣旨に反すると感じています。「政治分野における男女共同参画の推進に関する取り組みを積極的にすすめることができる環境整備」のため、また、子どもたちが親の仕事の状況にかかわらず、安心して生活ができる社会を作っていくためにも、放課後児童クラブに関して補助を行うなど、密接に関わりのある本県として、県内の市町村へ今回の課題への具体例などをぜひ周知して頂けますよう、要望します。

さらに、この事例の他にも、介護等、様々な立候補への障壁があります。県においては広域行政を担う立場から、誰もが立候補しやすくなるよう、行政上の仕組みの結果起こる障壁をなくす姿勢を見せていただきたいと思います。

知事、本日、私のために子どもを抱えて傍聴にきている皆さまも、女性や子育て世代の政治参画促進の活動を続けてこられた方々です。ぜひ、その県民の皆さまの思いも受け止めていただき、今回の「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」の施行をきっかけに、誰もが政治参画できる社会の実現にむけてより一層の舵取りをすすめていただきたくお願いをして、私の初めての一般質問を終わらせていただきます。

ご静聴、ありがとうございました。 

 

現状では、立候補するにしても、しやすい方と障壁が多くある方といると思います。その障壁がなくなり、参画しやすくなれば「政治」という遠いものが、私たちの生活に近づくと思っています。

これからも政治を身近に感じることができるよう、質問をしていきたいと思います。

 

傍聴にきてくださった皆さま、ありがとうございました。