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2019年9月定例会 決算特別委員会 大学等における新卒学生の就職支援のあり方について

 

9月議会では、決算特別委員会で質問をさせていただきました。

 

2019.10.4

「大学等における新卒学生の就職支援のあり方について」

 

▶後藤香織

民主党県政クラブ県議団の後藤香織です。

それでは、通告に従いまして「大学等における新卒学生の就職支援のあり方について」お伺いします。

終身雇用や年功序列制度が崩壊していくなかで、同じく日本型雇用の特徴といわれる新卒一括採用よりも通年採用を望む機運が広がっています。そこで、今回は、その人の人生を左右するといっても過言ではない、新卒学生の就職支援のあり方について質問をいたします。

質問に先立ち、委員長、あらかじめ「大学等卒業者の就職率」「大学生等の進路の状況」この2つを資料要求しておりますので、委員会配付のお取りはからいをお願いいたします。  

 

▶福祉労働部・労働政策課

(※資料提出)

 

 

▶後藤香織

それでは、配布資料に沿って、お聞きします。「福岡県人口ビジョン・地方創生総合戦略」においては、本県の「大学等就職決定率」の目標値を全国平均以上としていましたが、その結果はどうだったのか、配布資料1枚目に沿ってご説明ください。

 

▶福祉労働部・労働政策課

配布資料の1枚目は、大学等卒業者の就職率について、過去5年の動きを整理したもの。

図1が男女計、図2が男性、図3が女性のデータとなっている。

図1の青色の線のとおり、福岡県における大学等卒業者の就職率については、平成26年度に91.1%であったものが、直近の平成30年度には95.2%まで上昇しており、福岡県の数字として過去最高の水準となっている状況。

平成27年に策定した「福岡県人口ビジョン・地方創生総合戦略」においては、「大学等就職決定率」を全国平均以上とすることを目標値としている。先ほどの図1の赤色の線が全国平均の数字だが、ご覧の通り、福岡県の就職率は上昇傾向にはあるが、全国平均には届いていない状況。

 

 

▶後藤香織

 就職率は改善しているものの、目標とした全国平均は下回っているとのご説明をいただきました。

では、2018年度は本県としてどのような取り組みを行ったのかお答えください。

 

▶福祉労働部・労働政策課

大学等新卒者向けの就職支援については、2018年度は、

若者しごとサポートセンターにおける個別の就職相談を実施したほか、

センターのアドバイザーが大学等へ直接出向いて、学生の個別相談に応じたり、面接対策や自己分析のための研修を行った。

 ・そのほか、大学等合同会社説明会など、企業と学生の出会いの場の提供も行ったところ。

 

 

▶後藤香織

今、ご説明いただいた取り組みをしても目標としていた全国平均には届かなかったわけですが、今年度はどのように取り組んでいるのか、また、未就職者へのフォローはどうなっているのでしょうか。お答えください。

 

▶福祉労働部・労働政策課

先ほどご説明した就職率については、全国平均という目標の水準には達していないが、福岡県の数字としては過去最高の水準まで高まってきた。それと同時に全国平均との差は、平成26年度には5.6ポイントあった差が直近の平成30年度の数字では2.6ポイントと縮小している。

こうしたことから、これまでの取組みについて、全体としては大学生等の就職率向上に寄与しているものであると認識しており、今年度も先ほど説明した取組みを着実に実行していきたいと考えている。

その中で、特にセンターのアドバイザーが大学等へ直接出向いて就職支援を行う取組みは、大学生等が身近な場所で相談を受けられ、またセンターについて知ってもらう機会にもなることから、大学等に積極的に活用していただけるよう促しているところ。

センターの支援は、新卒者のみを対象としているのではなく、未就職の既卒者の方も対象としている。未就職のまま卒業してもセンターでの支援が受けられるということを在学中から周知し、個別相談の継続によるフォローや就職支援のためのセミナーの受講勧奨など、早期の就職実現に向けた支援を行っている。

 

 

▶後藤香織

一定の効果があったということですが、目標数値に届かなかったということは事実ですので、次期計画策定段階で、きちんとニーズを把握したより一層の支援が必要ではないかと思います。次に、ここで「大学等の就職決定率」の概念について触れさせていただきます。この「大学等の就職決定率」というのは大学等の卒業者数から就職した人の割合ではなく、卒業生のうち、就職を希望する者に対する割合であるということです。その就職を希望する者の割合ですが、厚労省が本年5月17日に発表した本年3月操業の「大学等卒業者の就職状況調査」によると、全国の就職希望率は4年生大学で76.0%、短期大学で82.9%となっています。

 この就職を希望する方に加え、それ以外の就職を希望しない者には、進学、留学などの様々な理由があると思います。そこで、昨年度の大学等の卒業生の進路について、配布資料の2枚目をもとにご説明下さい。

  

▶福祉労働部・労働政策課

配付資料の2枚目の(1)の大学生の区分で説明させていただくが、大学卒業生の就職以外の進路の状況としては、

大学院等への進学者 福岡県では2601人

専修学校・外国の学校等入学者 福岡県では184人

 ・左記以外の者、これは、進学でも就職でもない者、例えば就職活動をしている者や家事手伝いの方などとされているが、福岡県では1779人等となっている

 

 

▶後藤香織

 今ご説明あったように、表でいう「左記以外の者」が県内新卒学生のうち約7%にあたる1,779名いるということがわかりました。就職活動中の方や家事手伝いの方などが含まれるようですが、この7%の中には、明確な理由がなく就職を希望しないまま卒業した方も相当数いることが推測されます。

さらに、この資料を読み解けば、福岡県における4年制大学の卒業生の数から、明らかな進学等の数を引いた人数と、実際の就職者数との割合でいえばおよそ90%ということになり、就職率として発表した数値より低くなります。(この数値は正規の職員ではない者、一時的な仕事に就いた者も入った割合ですので、正規社員に絞ればもう少し割合は低くなります。)

また、厚労省が毎年発表している「新規学卒就職者の在籍期間別離職率の推移」によれば、3年以内に離職した場合の早期離職率は3割となっており、県内で昨年度卒業した大学生の5,400人余りが3年後までに離職するということになります。

こういった明確な理由がなく就職を希望しないまま卒業した方たちや早期離職をした方が、2~3年後、職歴がない・少ない状態でも働きたい、という意思を持ったときに、就職をサポートする環境や情報といった応募機会の拡大が必要だと考えます。そこで、既卒者の方の応募機会の拡大に関して労働政策の中でどのような考え方が取られているのかお聞かせください。

 

▶福祉労働部・労働政策課

「青少年の雇用の促進等に関する法律」に基づいて、国で指針等が定められている。

指針では、

事業主は、卒業後の経過期間にとらわれることなく人物本位による正当な評価が行われるよう、学校卒業見込者の採用枠について、既卒者が学校等卒業後少なくとも3年間は応募できるように努めること

事業主は出来る限り上限年齢を設けないようにすること

という考え方が示されており、この指針を踏まえ、事業主への周知・啓発等を実施することとされている。

 

 

▶後藤香織

 福岡県が行う若者向けの就職支援についても、「既卒者の方の応募機会の拡大」という観点を踏まえての、県の取り組みをお聞かせください。 

 

▶福祉労働部・労働政策課

既卒者の方の応募機会を広げるということは大変重要なことであると認識している。

としては、例えば、若者しごとサポートセンターが開催する大学等の新卒者向けの合同会社説明会を行う際には、卒業後3年以内の既卒者が応募可能である求人を行っている企業を優先的に選定し、既卒者の方も参加できるようにし、企業との出会いの場を提供させていただいている

今後も新卒・既卒問わず、若者の「就職したい」という思いの実現に向けて、県としてもしっかり支援してまいりたいと考えている。

 

 

▶後藤香織

今後も若者の「就職したい」想いの実現に向けて支援をいただきたいと思います。今ご答弁をいただいたように、大学等卒業時に就職できなくても、就職意欲のある方については、就職活動に関する一定の機会があります。

 しかし、明確な理由がなく就職を希望しないまま卒業してしまった方々はこれまで労働市場に拾われず、長期無業の状態につながってしまう可能性があり、このことは本人が将来、生活困窮となりリスクが増えたり、また、国全体の技能・技術レベルの向上を阻害し、「優秀な労働力」を失わせ、成長力の低下や社会の衰退をもたらすなど、大きな損失となると考えます。企業の人材不足が叫ばれる中、こうした方たちが労働市場に参画してもらえるよう、労働政策として就労意欲を喚起していく努力が必要ではないかと考えますが、最後に部長の見解をお聞きします

 

▶福祉労働部・労働政策課

若者のみならず、女性、高齢者、障がいのある方など誰もが活躍できる社会を実現することは重要であると思う。一方で、大学等の卒業時に進学や就職以外の多様な道を選んだ若者の意思もまた尊重されるべきものと考える。

先ほど、課長からも答弁したが、県としては、新卒・既卒問わず、若者の「就職したい」という思いの実現に向けては、様々な支援を行っているところ。そうした支援を通じて若者の活躍を後押ししていきたいと考えている。

 

▶後藤香織

終わります。

 

※配布資料1「大学等卒業者の就職率」

※配布資料2「大学生等の進路の状況」