· 

2019年9月定例会 決算特別委員会 福岡県学生会館の活用について

 

9月議会では、決算特別委員会で質問をさせていただきました。

 

2019.10.8

「福岡県学生会館の活用について」

 

▶後藤香織

民主県政クラブ県議団の後藤香織です。

それでは、通告に従いまして、福岡県学生会館の活用についてお伺いします。

文科省の「国公立私立大学の授業料などの推移」によると、2018年度の入学金と授業料の合計の平均は、国立大学では817,800円、公立大学は932,251円、私立は1,152,123円となっています。また、全国大学生活協同組合連合会が毎年調査をしている「学生生活実態調査」によると、下宿生の仕送り額の平均は、前年より1480円減の71,500円、収入面の対策については「アルバイトを増やす」が56,2%と最も多く、2018年度にアルバイトで得た月収の平均は31,670円と過去8年で最高となりました。

総務省の「住宅・土地統計調査」では、全国で家賃が最も高いのは東京都、2位は神奈川県、3位は埼玉県、4位千葉県と関東4県が上位を占めています。学生生活は本来ならば、学業を主とすべきところですが、学費・生活費のためアルバイトに多くの時間を費やす学生もおり、こういった学生が安心して学べる環境を整えることが大切だと考えます。

そこで、本県から、特に住居費が高い関東圏に進学した学生に対して、安心して学生生活を送ることが出来る、そして委員としてご活躍でもあります野原たかし先生も入寮経験のある「福岡県学生会館」について質問をいたします。

ここで、委員長、あらかじめ「福岡県学生会館の学生会館の概要 および 入館者数について」の資料を執行部に要求しておりますので、委員会配付のお取りはからいをお願いします。

配布資料に沿って、施設の概要はどのようになっているのか、ご説明をお願いいたします。

 

▶教育庁・高校教育課

(※資料の1「福岡県学生会館の概要」をご覧ください。)

福岡県学生会館は、本県出身学生の経済的負担を軽減し、寮生活を通して社会性や協調性を醸成し、将来を担う人材を育成することを目的として設置され、公益財団法人福岡県教育文化奨学財団が運営している。

神奈川県横浜市青葉区にあり、全室1人部屋で、定員は男子寮100名、女子寮50名の計150名となっており、男子・女子それぞれの尞には、寮監が1名ずつ常駐している。

応募資格は、東京又はその近郊の大学等に初めて入学する予定であり、保護者が福岡県内に住所を有し、生活の本拠を有している者で、向学心に富み、人物良好として学校長が推薦する者などとなっている。

利用料金等については、入管時の一時金が50,000円、月額の利用料金50,000となっており、入館期間は、原則2年間となっている。

 

 

▶後藤香織

今ご説明あったように寮費は、1日2回の食費も含め月5万円の負担だということです。前述した「学生生活実態調査」では、2018年の下宿生の食費と住居費の合計は78,790円となっていますので、家賃の高さ全国2位の神奈川県に寮があっての、この月額負担は、東京都などの関東圏に進学する学生や保護者にとって、安心して生活を送ることができる良心的で大切な施設だと考えます。

そこで、たくさんの方が応募されて、入寮できていない方もいるのではないかと推測しますが、その利用状況はどうなっているのか、配布資料を基にご説明をお願いします。

 

▶教育庁・高校教育課

(※資料の2「入館者数の推移」をご覧ください。)

最近3年間の入館者数の状況を記載しており、右端の合計欄に示す通り、定員150名に対して、入館者数は、本年度120名、平成30年度111名、平成29年度112名となっており、各年度でそれぞれ30名、39名、38名の欠員が生じている。

男子寮は、平成29年度から本年度まで3年間、女子寮は、平成29年度と平成30年度の2年間欠員が生じており、女子寮よりも男子寮の方が入館率は低くなっている。

 

 

▶後藤香織

今ご説明頂いた通り、男子寮は2015年度から3年間、女子寮は2016年度から2年間、入館者数が定員割れしている、ということがわかりました。予想に反して活用されていないようで残念です。

では、寮生の募集はどのように行い、本年度の申し込み状況はどうなっているのかお聞きします。

 

▶教育庁・高校教育課

入館者の募集は年2回実施しており、推薦入学予定者を対象とする早期募集では、11月に募集し、一般入試による入学予定者を対象とする通常募集では、12月末から募集し、2月中旬に入館者の選考を行っている。

いずれも次年度の欠員見込みに基づき募集定員を決定しており、入館者の選考は、家計状況及び学業成績から総合的に判断している。

本年度入館者の申込状況については、男子寮は募集定員63名にたいして申込者90名(倍率1.43倍)、女子寮は募集定員24名に対して申込者数70名(倍率2.92倍)といずれも募集定員を上回る申込みが行われており、定員通り入館者を決定している。

 

 

▶後藤香織

つまり、募集定員を申し込み者数がありながら、結果として、学生会館の入館者数の定員割れが続いているということだと思います。

では、近年、この定員割れが生じている理由を、県教育員会としてはどのように分析しているのかお聞かせください。

 

▶教育庁・高校教育課

最近は、学生会館の入館内定の後、首都圏の大学に不合格となったり、合格しても、地元大学への進学を選択したケースや、大学の合格発表後、実際に通学距離や通学費を確認した上で、学校に近い民間の物件を契約する方が、より利便性が高いと判断したケースなどが多いと考えられる。

辞退者が出た場合は、選考結果の順位に従い順次繰り上げて内定者としているが、多くはすでに民間の物件を契約しており、結果として、4月時点で定員が埋まらない状況が生じている。

 

 

▶後藤香織

ではその分析結果をうけて、定員割れが生じている状況に対して、これまで県教育委員会はどのような対策を講じてきたのかお聞かせください。

 

▶教育庁・高校教育課

生徒・保護者への周知のため、各高校への通知のほか、首都圏の大学への進学実績が多い高校には個別にチラシを配布し、県の広報誌やテレビ番組も活用するなど、積極的に広報活動を実施している。

また、大学の合格発表後、入館者の選考までの間に、民間の物件を契約する生徒が多かったことから、平成27年度入館者から、選考の時期を3月から2月に1か月程度前倒しするとともに、推薦入試による入学予定者を対象とした早期募集を行っている。

さらに、本年度入館者から、応募資格を緩和し、大学生だけでなく専修学校生も入館できるようにするなど、これまでも生徒の利便性に配慮し、入館者数を確保するための改善を図ってきた。

 

 

▶後藤香織

これまでに早期募集をしたり、今年度からは専修学校生も入館できるように応募資格を広げるなど、対策を講じてきたことはわかりました。

気になる点としては、入館者数が定員割れをしていても、寮生からの寮費等だけで学生会館の運営はできているのでしょうか。入館者数の減少による収入減を県からの補助金で補っているのではないかとも思うのですが、状況をご説明ください。

 

▶教育庁・高校教育課

平成30年度で、食堂の委託費や寮監の人件費も含む学生会館全体の年間運営費は約6千万ですが、現在の入館者数でもその利用料金収入のみで安定した運営ができている。

 

 

▶後藤香織

安定した運営ができているということで安心いたしました。

先日、私は、大学時代にこの寮に入っていたという方とお話したのですが、学生会館の定員割れが続いていることから、寮が閉鎖となってしまうのではないか、現在の入寮生の中にも存続を心配する声があるとお聞きしました。また、一部では、入寮に関しての様々な規定があり、入りづらいという話も聞いています。こういった福岡県学生会館を大切に思う卒寮生や、良心的な施設である面からも、学生会館の魅力をより広く伝え、多くの方に活用していただけるよう、柔軟に対応をしていただきたい思います。

そこで最後に、学生会館の利用促進に向け、今後、どのように取り組んでいくのか、副教育長にお伺いします

 

▶副教育長

学生会館については、本県を離れ首都圏の大学等で学ぶ学生に、安心して勉学に励むことができる環境を提供するだけでなく、同世代の学生と共同生活を送ることを通して切磋琢磨し、将来を担う人材の育成に資する施設であると考えている。

このため、より利用しやすい学生会館となるよう、入館者の募集時期や応募資格の見直しなど行ってきたが、近年、若者の学生生活に対する意識の変化もあり、現行の募集ではやむを得ない欠員が生じている状況にある。

 

県教育委員会としては、今後とも、県内の高校に対する広報活動を強化し、学生会館を利用するメリットについて生徒・保護者に周知を図るとともに、引き続き生徒の利便性に配慮した改善を進め、学生会館の安定した運営に努めてまいる

 

※資料1「福岡県学生会館の概要」、資料2「入館者数の推移」