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2020年9月定例会 一般質問 県立三大学における教育環境の整備について

2020年9月議会における、後藤香織の一般質問の内容です。

質問の動画は下記よりご覧になれます。

http://www.fukuoka-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=speaker_result&speaker_id=639

2020.9.23

「県立三大学における教育環境の整備について

 

▶後藤香織

次に、「県立三大学における教育環境の整備について」お伺いします。

 

まずは、コロナ禍での県立三大学の授業の実施状況等について2点、伺います。

新型コロナウイルスの影響で休校が続いたのち、小中学校や高校では、対面授業が再開されています。一方、文部科学省の「新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた大学等の授業の実施状況」によると、全国の大学・高等専門学校では、7月1日時点で、約6割が学生を通学させて行う「面接授業」と「遠隔授業」を併用、約2割が「遠隔授業」のみを実施しているという結果となっています。また、学内施設の利用も「全面的に使用禁止」や「授業等のみ可」としている大学等が約35%あり、現在の大学生は、これまでとは異なった不便な環境での学びを強いられているのが現状です。

 

全国大学生活協同組合連合会が7月に大学生を対象としたアンケートでは、アルバイト収入が「大きく減少」「少し減少」が31%であり、アルバイトができない、奨学金や給付金が受給できない、などと、経済的な不安や悩みが多く寄せられています。学校にも通えない、施設も使用できない状況が続く中、授業料や施設費を含む学費が、コロナ禍での授業に見合っていないと感じる学生もおり、学費の減免などを求める動きがあるのも事実です。

 

国は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、世帯収入やアルバイト収入の激減・中止等で大学等を中退せざるを得ないような事態を防ぐために、10万円または20万円を給付する「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』を創設しました。7月3日時点で、全国で約24万人の学生に支給見込みとしています。

そこで、まず1点目に、この「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』について、県立3大学の学生の受給状況について知事にお伺いします。

 

また、本年4月より「高等教育の修学支援新制度」いわゆる「高等教育無償化」が始まりました。世帯収入などの条件を満たせば、授業料等の減免と給付型奨学金の2つの支援を合わせることにより、修学に係る経済的負担を軽減する制度です。非課税世帯の他、新型コロナウイルス感染症の影響など、家計の急変により、授業料の支払いに困っている、生活費に困っている学生も利用することができます。

 

そこで、県立3大学における「高等教育の修学支援新制度」の利用状況もあわせてお伺いします。

 

 

▶知事

この給付金は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で収入が大幅に減少したことで、学生が大学等での修学の継続をあきらめることのないよう、独立行政法人日本学生支援機構が支給しているものである。

 

県立三大学では、学部生及び大学院生の約19%にあたる562人に対して、この給付金が支給されている。

 

また、高等教育の修学支援新制度は、今年度から新たに低所得世帯の学生を対象に、授業料と入学金の減免及び給付型奨学金の支給が行われるものである。

 

三大学の学部生の約11%にあたる298人に対して、授業料等の減免及び給付型奨学金の支給が行われている。

 

 

▶後藤香織

さて、県立3大学においては、授業料の納付猶予や分納、家計急変の際の授業料減免、一律3万円の「オンライン授業支援金」の支給はしているものの、コロナを理由とした学費の学生全員に対する一律の減免はしていません。

 

平常時と同じ学費を支払うのであれば、コロナ前とコロナ禍の現在とで、学生の満足度が同程度の教育の質を保つべきであると考えます。九州産業大学が8月に実施した調査では、オンライン授業が「対面授業と同程度の効果がある」とした学生は2割ほどにとどまったとのことです。また、福岡女子大学で行われたアンケート結果によると「感染が不安のため、オンライン授業を希望する」「通学時間短縮・交通費削減という点で満足」という意見がある一方、オンライン授業は「質問しづらい」「身体的負担が大きい」との不満の声もあるようです。

 

そこで2点目に、県立3大学におけるオンライン授業の実施状況はどうなっているのかお伺いします。その上で、オンライン授業実施や対面授業を行うための感染拡大防止対策に対する県の支援状況についてお伺いします。

 

 

▶知事

九州歯科大学においては、4月からすべての授業をオンラインで実施し、緊急事態宣言解除後の5月15日以降、対面授業を再開しており、現在、オンライン授業の割合は、おおむね5割となっている。

 

福岡女子大学においては、前期の授業はすべてオンラインで実施しており、9月下旬から始まる後期では、オンライン授業を約6割実施することとしている。

 

福岡県立大学においては、4月からすべての授業をオンラインで実施し、6月以降、対面授業を開始しており、オンライン授業は、約6割となっている。

 

県としては、オンライン授業の実施について、今年度4月の補正予算で、カメラやウェブ会議システム、学生に貸与するモバイル端末等を整備する経費の支援を行ったところである。

さらに、感染拡大防止対策についても、今議会において、消毒液やサーモグラフィーカメラなどの購入、トイレの洋式化、教室の換気設備を整備する経費など必要な予算をお願いしている。

 

 

▶後藤香織

ここ数カ月の新型コロナウイルス陽性者の状況をみても、20代など若い世代に感染が広がりました。今後も感染拡大防止に取り組みながら、学生がより充実した学生生活を送れるよう、教育環境の整備をしていただきたいと思います。

 

次に、福岡県立大学で起こったセクシュアルハラスメント、いわゆるセクハラの発生について3点、知事にお伺いします。

 

福岡県立大学は、9月2日、女子学生4人にセクハラ行為をしたとして、人間社会学部の50歳代の男性教授を停職1か月の懲戒処分にしたと発表しました。「2018年12月~19年6月、自身の研究室で、就職活動の相談に訪れた女子学生の手や背中を触ったり、抱き寄せたりした。また、「就職活動が終わっても君に会いたい」といった内容のメールを送ったほか、誕生日を聞き出してプレゼントを贈るなどした。」との報道があっています。大学側は「学生が心理的負担から被処分者の授業に出席できなくなるなど、就学上における健全で快適な環境を著しく損ねた。」と、女子学生に及ぼした影響を公表しています。

 

そこでまず、福岡県立大学においてセクハラが発生したことについて知事はどう受け止めているのかお聞きします。

 

 

▶知事

セクシュアル・ハラスメントは、個人としての尊厳や名誉などの人格を不当に傷つけるものである。特に、大学内でのセクシュアル・ハラスメントは、将来ある学生を精神的に追い詰め、授業に出席できなくなるなど、学生の就学を妨げる。決して許されないものであり、再発防止を徹底すべきと認識している。

 

 

▶後藤香織

次に、調査方法や処分の結果についてお伺いします。文部科学省が昨年12月に発表した「平成30年度公立学校教職員の人事行政状況調査について」によると、教職員のわいせつ行為の分類の中には「体を触る行為」を明確にわいせつ行為と区分しています。また、昨年の県教委の懲戒処分のうち、わいせつ行為を行った教職員は、最低でも停職6か月で、懲戒免職になった方もいます

 

それに比べ、今回の処分は停職1カ月であり、明らかに処分が軽いのではないかと思います。今回のような体に触れるわいせつ行為は犯罪行為ともなりうるものであり、女子学生の精神的ダメージが計り知れないことは、知事も容易に想像できるはずです。このような処分自体が、世間からセクハラに対する甘い姿勢の表れだと受け取られかねず、またその処分内容は今後の先例となるなど、様々な問題を生み出すものだと考えます。

 

そこで、2点目に、今回どのような調査が行われたのか、また、その処分の結果について、停職1カ月は短いのではないかと思いますが、知事の認識を伺います。

 

 

▶知事

福岡県立大学では、複数の学生からセクシュアル・ハラスメント行為があったとの申立てを受け、直ちに調査委員会を設置し、当事者からの聴き取りなど、事実関係について調査を行っている。その結果、セクシュアル・ハラスメント行為が認められ、弁護士を含めた大学懲戒審査委員会において、「停職1月の懲戒処分」とされたものであり、適正に審査が行われたものと認識している。

 

 

▶後藤香織

この項の最後に、防止策について伺います。厚生労働省の「職場におけるハラスメントマニュアル」によると、ハラスメントを防止するためには、事案の発生の有無に関わらず、「「どのような言動がハラスメントになるのか」「自社がハラスメントを許さないという方針を取っていること」「ハラスメントに該当する行為を行った場合に、どのような処分がありえるのか」などは周知されていることが重要」としています。

特に、大学でのセクハラは表面化しにくいことも問題視されており、福岡県立大学においても今回の事案が法人化して初めて行われた処分とのことです。発生させないための取組と併せて、発生した際に、第3者的な視点も踏まえ、きちんと相談・対応できる体制が必要だと考えます。

 

そこで、3点目に、各大学では相談窓口の周知徹底はどのように行っているのか、また、セクハラ抑止の観点から、学生全員に対するアンケートなどの実態調査を行うべきと考えますが、行ったことはあるのでしょうか、お尋ねします。

その上で、県立3大学において、今後セクハラが発生しないよう、県はどう対応するのか、お聞きします。

 

 

▶知事

県立三大学では、すべての学生に対し、セクシュアル・ハラスメントに悩んだ時の相談とその窓口をホームページや学生便覧で、さらに、相談員一覧を学内掲示やメール配信により、周知している。

また、福岡女子大学では、全学生を対象として、ハラスメントの被害に関するアンケート調査を行い、学生支援に活用している。

県としては、県立三大学における教職員によるセクシュアル・ハラスメントを防止するため、研修の実施、学生に対する相談窓口の周知徹底とともに、九州歯科大学及び福岡県立大学については、学内でのアンケート調査の実施を促していく。

 

 

▶後藤香織

福岡県立大学におけるセクハラの発生についてですが、知事からは「決して許されないものであり、再発防止を徹底すべき」との力強いご答弁をいただきました。これを機に県立3大学に、セクハラだけでなく、アカデミックハラスメントも含めた「ハラスメント防止対策室」を設置するなど、抑止に向けたより一層の取組を強く要望して、私の一般質問を終わらせていただきます。

ご清聴ありがとうございました。

後藤香織 県政事務所

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