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2023年9月定例会・決算特別委員会における私の質問、「性暴力根絶条例に基づく県の取組について」の内容です。

2023.9.29

福岡県性暴力根絶条例に基づく具体的施策の実施状況について

▶後藤香織

民主県政クラブ県議団 早良区選出の後藤香織です。

性暴力根絶条例に基づく県の取組についてお伺いします。

本県では、人口10万人あたりの性犯罪の認知件数が2010年から2018年まで9年連続ワースト2位であったことから、県警察も「性犯罪の根絶」を3大重点目標に掲げ、対策を進めてきました。

また、2019年には、全国初の「福岡県における性暴力を根絶し、性被害から県民等を守るための条例」いわゆる「福岡県性暴力根絶条例」を議員提案条例で制定しました。

こういった取組により、まだ低いものの2022年にはワースト8位まで改善をしました。

全国的にも充実した性暴力への対策が行われていることは、大変誇らしく思っております。

そこで、更なる取組の促進のため、性暴力根絶条例に基づく県の取組について、質問をしてまいります。

ここで、委員長、あらかじめ「福岡県性暴力根絶条例に基づく具体的施策の実施状況について」の資料を執行部に要求しておりますので、委員会配布のお取りはからいをお願いいたします。

また、配布資料のご説明をお願いいたします。

 

(資料配布)

福岡県性暴力根絶条例に基づく具体的施策の実施状況について

 

 

 

 

 

 

▶人づくり・県民生活部生活安全課

性暴力根絶条例に基づく施策は、性暴力根絶に向けた教育・啓発活動、被害者支援及び加害者対策の3つの柱で構成されており、資料の1から3は、その柱ごとに主たる事業の実施状況を記載したものです。

「1  性暴力対策アドバイザー派遣の実績」

は、「事業開始の令和2年度からの派遣実績の推移を校種ごとに記載しています。

「2 性暴力被害者支援センター・ふくおかにおける相談・支援件数」

は、平成25年開所の同センターにおける直近5年分の電話相談と警察・病院への付き添いなど直接支援の件数について、男女別に記載しています。

「3 (1) 相談受付件数」

は、県が設置している加害者相談窓口における事業開始以降の相談件数を相談種別ごとに記載しています。

「3 (2) 住所等届出制度の届出件数」

は、子どもに対する性犯罪で服役し刑期満了した人に対する住所等届出義務に基づく制度開始以降の届出件数の推移を記載しています。

 

性暴力対策アドバイザーについて

▶後藤香織

ご説明あったように、性暴力根絶に向けては、3つの柱の構成から事業を実施しているとのことです。

まずは、1つめの柱「性暴力根絶にむけた教育・啓発活動」の具体的施策である性暴力対策アドバイザーについてお伺いしていきます。

性暴力対策アドバイザー派遣については、当初は2020年度から先行実施をし、2022年度には県内の公立小中高等学校にて全校実施、特別支援学校で先行的に実施する、との予定であったものの、想定外の新型コロナウイルス感染症の影響により、途中、予定通りに進まなかったとお聞きしています。

また、私は2020年2月定例会にて、スクールカウンセラーが性暴力アドバイザーとして活躍していただくことの効果について質問し、当時の小川知事は「その実情に即した授業、講義が可能となりますこと、また講義後のフォローアップを学校側に直接アドバイスできる、そういった効果が期待できる」と答弁されました。

そこで、派遣事業の実績と性暴力アドバイザーの登録状況について、また、スクールカウンセラーのアドバイザーとしての活用状況についてもお聞かせ下さい。

 

▶人づくり・県民生活部生活安全課

性暴力対策アドバイザー派遣事業は、公立の小学校高学年、中学校、高等学校及び特別支援学校で令和2年度・3年度に先行実施・検証期間として実施しました。

両年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響により一部中止や延期があったものの、昨年度からは、公立の小学校高学年、中学校、高等学校において全校実施を行っております。

性暴力対策アドバイザーについては、福岡県臨床心理士会又は性暴力関係機関等から県に推薦された者に加え、令和3年度から県内の学校に勤務するスクールカウンセラーにも登録対象を拡大しました。

これにより、今年3月末現在で、当該スクールカウンセラー20名を含む126名の方に委託を行っております。

また委託した性暴力対策アドバイザーに対しては、スキルアップ研修や意見交換会において、先輩アドバイザーから講義に当たっての基本事項を説明したり、受講者の中に性暴力の被害児童がいるなどの困難事例への対応について情報共有を図ることなどで、その能力の向上に努めております。

 

▶後藤香織

予定通り全校実施ができているとのことで、また、2021年度からスクールカウンセラーの方も活躍しているとのことで、安心しました。

国は、2020年6月に、2020年度から2022年度を性犯罪・性暴力対策の「集中強化期間」とする「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」を策定し、さらに、2023年3月には、2023年度から2025年度を「更なる集中期間」とする「性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針」を策定しました。

その中で、この本県の性暴力対策アドバイザー派遣の事業を参考とした、子どもの性被害を防止するための「いのちの安全教育」が実施されています。

「性暴力根絶に向けた教育・啓発活動」は、次世代につながる最も重要な施策であり、児童生徒と同時にこの話を聞く教員の皆さんにも良い影響を与えていると聞きました。今後もしっかりとよろしくお願いいたします。

 

男性の性暴力被害について

▶後藤香織

次に2つ目の柱「性暴力被害者支援」の状況をお聞きします。

現在、元男性アイドルに対する上の立場にある方からの性加害問題がクローズアップされています。

そこで今回は特に男性への支援についてお聞きします。

本県の性暴力被害者支援センターふくおかでの男性の相談状況とその特徴について、教えてください。

 

▶人づくり・県民生活部生活安全課

性暴力被害センター・ふくおかへの相談者のうち、昨年度においては電話相談の約15%、直接支援の約10%が男性からのものとなっております。

実際に性暴力被害に遭われた男性相談者の中には、被害を受けたことに対するショックや、男性は性被害に遭わない、性被害に遭っても傷ついたりしないとの認識から生じる羞恥心、自責の念等が強く、被害について人に話したくない気持ちや、相談したことが誰かに知られるのではないかという不安を訴える方がおられました。

 

男性被害者へのサポートについて

▶後藤香織

実際の声として、被害の声をあげにくいことなどがわかりました。

要求した資料の2の電話相談から直接支援につながった割合は、女性と比べると男性の方が低いのが読み取れるかとも思います。

また、女性と同様に、男性の被害者も加害者が自分よりも上の立場だったという方が5割以上という内閣府の調査結果も出ており、相談するのに勇気がいるという背景もあるのではないかと思います。

そこで、男性の被害者に対し、どのようなサポートを行っているのか。より相談につなぐための今後の取組について、お聞かせください。

 

▶人づくり・県民生活部生活安全課

性暴力被害者支援センター・ふくおかでは、男性被害者に対しても女性被害者と同様に24時間対応の電話相談、カウンセリング、病院・警察への付添、医療費の公費負担などの支援を行うとともに、同性の相談員を希望される場合に対応できるよう男性の相談員を配置しています。

また、同センターにおいては、男性被害者も支援していることを知っていただくため、ホームページにトップページからすぐに移動できるようリンクを設定した専用ページを設け、相談ダイヤルのほか支援内容を案内しています。

さらに、本県では、性暴力対策アドバイザーの授業で同センターの連絡先を記載したカードを性別に関わりなく受講した児童生徒に配布し周知を図っております。

これらに加え、国において先週22日に、「男性・男児のための性暴力被害者ホットライン」が開設されたことから、同窓口の案内を本県ホームページに掲載しております。

 

▶後藤香織

国も新たなホットラインを開設するなど、支援につなぐ取り組みを強化させています。

ぜひ今後もしっかりと支援をよろしくお願いいたします。

 

加害者への社会復帰支援について

▶後藤香織

次に、3つめの柱「加害者対策」について伺います。

「性暴力を根絶し、被害者も加害者も出さない社会、性暴力を許さず、被害者に寄り添う心を共有する社会をつくる」ことを理念とする本県の性暴力根絶条例の特徴として、加害者への社会復帰支援があります。

こういった取組は、本県と大阪府、茨城県のみであり、性暴力の加害者が、性暴力の再発を防止し、又は社会復帰を望むときは、相談窓口に相談し、支援を求めることができる、とされています。

相談窓口の状況については資料3-(1)にある通りですが、

 加害者相談窓口の相談者への再犯防止専門プログラムによる支援状況について教えてください。また、より支援につなぐため、どのような取組を行っていくのか、お聞きします。

 

▶人づくり・県民生活部生活安全課

令和2年5月の開設以来今年3月までに相談を行った人のうち、支援の必要性が認められた136人に対して、加害行為を繰り返さないよう、専門スタッフが、個別に心理療法の一つである認知行動療法を取り入れた再犯防止専門プログラムを実施しております。

また、プログラムによる支援を受けている人のなかには、日中働いている人も多いことから、昨年4月から、週2日、通常17時までのところを21時まで時間を拡大し、利便性を図っているところです。

昨年実施した延べ700回以上のプログラムのうち、200回以上を拡大した時間帯で実施しました。

 

子どもへの性犯罪加害者の住所届出について

▶後藤香織

700回以上のプログラムを実施し、より受けていただけるよう、夜21時まで時間を拡大しているとのことでした。

また、条例では、特に、子どもに対する性犯罪で服役し、出所した加害者に対しては、冒頭、課長の資料説明の中でもあったように、住所等を知事に届けなければならない、とされています。

そこで、子どもへの性犯罪加害者の住所届出の状況と知事の勧奨はどのように実施されているのでしょうか、教えて下さい。

 

▶人づくり・県民生活部生活安全課

条令第17条に基づく住所等届出は、今年3月末までに23人が提出しており、そのうち5人が再発防止専門プロフラムによる支援を受けています。

プログラムを受けていない18人へは支援内容の説明などの勧奨を行いました。

なお、勧奨に関しては、当該勧奨が対象者の更生、社会復帰の妨げとならないよう配慮して、訪問でなく電話で行うこととしております。

 

▶後藤香織

5人の方が再犯防止専門プログラムにつながっているとのことでした。

再犯防止専門プログラムについては、加害者等本人が希望する場合の制度であることは理解していますが、本年7月の「性犯罪の再犯に関する資料」によると、5年以内の性犯罪再犯率は、13.9%、特に、小児わいせつ型は84.6%と高く、より多くの方にプログラムを受けていただきたくことを要望します。

 

性暴力根絶に向けた施策の充実について

▶後藤香織

最後に、7月には刑法等の改正により、いわゆるグルーミング罪の新設など、性犯罪の厳罰化がなされました。

県でも、改正内容の周知など性暴力根絶に向け施策の充実が必要だと考えますが、部長の決意を伺います。

 

▶人づくり・県民生活部部長

性暴力は、被害者の人格や尊厳を著しく侵害し、心身に長年にわたり多大な苦痛を与え続けます。

この性暴力の被害から県民を守るため、議員提案により制定された「性暴力根絶条例」に基づき取組を進めてまいりました。

県としては、

・性暴力対策アドバイザー派遣事業において、今年度は小学校低・中学年の先行実施を開始するとともに、来年度は特別支援学校での全校実施を検討しております。

・また、学校で性暴力が起こった場合の初期対応や情報共有体制の整備などをまとめたマニュアルを策定することとしています。

これらの施策や改正刑法等の周知などにより、県民全ての力で性暴力を根絶し、被害者も加害者も出さない社会、性暴力を許さず、被害者に寄り添う心を共有する社会の実現を目指してまいります。

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